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[報道] “カワイイ”が自然を殺す、北海道で見た人間の残酷さ

livedoor ニュース 2012年08月30日

 元記事:http://news.livedoor.com/article/detail/6902599/

 今月初旬、新作漫画の取材のため、私は北海道を自家用車で走り回った。ウマい食べ物や広大な自然を満喫する中、1つだけ強烈な違和感にとらわれた瞬間があった。違和感の根源は、キタキツネ。北海道観光のガイドブックなどでお馴染みの野生動物だが、彼らの姿を通して、私は人間の残酷な一面を垣間みた。道民の皆さんには馴染みのある話題かもしれない。だが、1人の旅行者として大きな驚きを感じたので記してみる。

人をおそれぬキタキツネ


 キタキツネと遭遇した日、私は知床半島の宿を発ち、次の目的地である釧路湿原を目指してハンドルを握っていた。北海道北東部の山道を経て、一大観光地である屈斜路湖の周辺を走っていたときだった。道路脇に小動物が見えた。

 自家用車のスピードを緩めると、動物がゆっくりと動きだす。キタキツネの子どもで、豆柴と同じくらいの大きさだ。

 後続車がないことを確認した私は、ハザードランプを灯し、停車した。すると、子狐がどんどん近づいてくる。

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クルマに乗っていると、キタキツネの子どもが近づいてくる



る。もちろん、触ったりはしない。この間、東京で知人に預けてきた愛犬のことが頭をよぎる。ちょうど体の大きさは同じくらい。人なつこそうな目線もどこか似ている気がする。だが、眼前にいるのは、紛れもない野生動物だ。

 同時に、子狐と目があった瞬間、私は強烈な違和感に襲われた。目の前にある光景は、自然と人間が近いということではなく、人間がキタキツネを手なずけてしまった結果だと悟ったからだ。

 利口な子狐はエサをもらうため、国道に現れた。停車した私からもエサがもらえるものだと判断していたのだ。全く人間とクルマを恐れる素振りがない。子狐を驚かせぬよう窓を閉め、クルマをゆっくりと発進させた。ルームミラー越しに見ていると、後方から中型の観光バスが見えた。

 バスは私と同じように停車した。だが、次の瞬間、数人の観光客が窓からなにかを投げたのが見えた。スナック菓子か、あるいは果物か。判別はできなかったが、子狐は懸命に路面に落ちたエサを追っていた。

 キタキツネと遭遇した日の夕刻、私は釧路湿原に近い民宿に入った。ロビーの書架には、湿原の野生動物を撮った写真集が入っていた。女将さんにこの日接した事柄を話してみた。話を切り出した途端、女将さんが顔をしかめた。

 「お客さんみたいに感じてくれる観光客は残念ながら少数派です」

 聞けば、この宿に泊まる客のうち、相当な数の人がキタキツネに遭遇した際、エサをあげてしまうのだという。

 「キタキツネは本来肉食性なので、スナック菓子やおにぎりで体を壊してしまう個体が多くて」

 本来、キタキツネは野鼠などを食べているという。だが人間が食べるスナック菓子は塩分や糖分が強く、キタキツネにとっては下剤に近い刺激の強い食物だとか。

 「疥癬(かいせん)と言う皮膚病にかかって、毛が抜けてしまうキツネが最近急増中です」

 この病気にかかれば、毛が抜け落ち、やせ細ってしまうという。

 女将さんの表情がさらに曇った。私が道東を訪れたのは8月初旬。首都圏は連日猛暑日を記録していたが、この地は20度程度。朝晩は15度以下になる。冬はいうまでもなく氷点下であり、マイナス20度超の日が続く。

 こうした過酷な冬の時期に、毛が抜けてしまったキタキツネがどうなるかは想像に難くない。私は撮影した写真を女将さんに見てもらった。

 「病気になりかかっているようですね」との答え。

 女将さんが子狐の尻尾を指し、言う。

 「キタキツネの尻尾は本来、太くてふさふさしているんです。でも、雨中で毛がしぼんでいることを割り引いても、この子の尻尾は明らかに細い」

 全国各地の観光地で、ニホンザルやキツネ、あるいは鹿などに興味本位でエサを与える人は少なくない。だが道ばたに、無警戒で動物たちが現れることは、不自然極まりないことなのだ。この他にも、釧路に住むベテランのネイチャーガイドからもこんな話を聞いた。

 「この辺りのキタキツネはクルマを恐れなくなった。観光客なら物珍しさからスピードを緩めるが、地元民は緩めたりしない。接触事故で死ぬ個体も増えている」

 カワイイ。

 キタキツネを目にした瞬間、ほとんどの人がそう感じるはずだ。クルマに寄ってくれば、なにかをあげたいという気持ちにもなるはず。だが、その行動自体が、野生動物をゆっくりと殺す行為であることを改めて感じてほしい。

 細くなってしまった子狐の尻尾の写真を見つめていると、女将さんが地元紙のスクラップを見せてくださった(参照リンク)旅の思い出にエサを上げる……これが野生動物と自然を殺すことになる。キモに銘じてほしい。

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| 報道 | 02:00 | comments:11 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

とても魅力的な記事でした!!
また遊びに来ます!!
ありがとうございます。。

| 株の勉強 | 2012/09/01 15:02 | URL |

「エサやりがクマを殺す」――知床財団が刺激的啓発作戦

ヒグマについては、もっと深刻な事になってます。

>「エサやりがクマを殺す」――知床財団が刺激的啓発作戦
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/hokkaido/news/20120828-OYT8T00004.htm
>「エサやりがクマを殺す」。知床財団(事務局・斜里町)は、世界自然遺産の知床で、刺激的な文言と写真を使って観光客らにヒグマに餌を与えないよう訴えるキャンペーンを始めた。野生動物への人間の過剰な干渉や善意が、野生のクマを死に追いやる現実を強く訴え、観光客らに自制を促す戦略だ。
>クマは人の食べ物の味を覚えると、ごみ置き場を荒らしたり、キャンプ場や車に寄ってきたりする。地元住民や観光客に危険が及ぶと判断されると、クマが駆除される場合がある。
>同財団はこれまで、クマと人との遭遇による事故を避けるため、人前に現れたクマに、花火で大きな音を立てたり、ゴム弾を撃って痛みを覚えさせたりして、クマが人間を嫌うように学習させてきた。
>その一方で以前から、知床を訪れた観光客が、人里や道路に現れたクマに車中から餌をやる迷惑行為の情報が、同財団に寄せられていた。さらに今年はクマの出没数が多く、人がクマに餌やりをする場面が、初めて撮影された。8月には、不法投棄された生ごみをあさるクマの姿を、同財団の職員が確認した。
>このため財団は、野生動物とふれあおうとして餌をやるなどの行為は、個人のマナーの悪さという問題にとどまらず「日本人として一般的な行為と再認識した」。これまでも看板などで自制を促してきたが、「人間側への強い対応も必要で、ショッキングな表現で訴えるしかない」と、キャンペーンを張ることを決めた。
>同財団は8月下旬、クマへの餌やりをやめるよう訴える縦約10センチ、横約15センチのカード1万5000枚を印刷した。カードには、実際に駆除されたクマの写真と、ソーセージを与えられた知床のクマが小学校に近づき、射殺された実話などを掲載した。カードは、道の駅や知床自然センターなどの施設のトイレの個室に貼るほか、観光案内の窓口などでも配布している。
(2012年8月28日 読売新聞)

個人的にはPETA等の、猟奇趣味的残酷画像垂れ流しに近い発想なので褒められた手だてだとは思いませんが、事態の深刻さを考えると、こういう手段もありなのかも。
もし、これでもダメだったら、一足飛びに「ヒグマへのエサやり禁止条例」の制定に踏み切るべきでしょうね。

| ひぐま | 2012/09/02 05:59 | URL | ≫ EDIT

人間って勝手なもので…

ある人は野良猫やペット犬は嫌い・でもキツネや狼は格好いいから大好き、またある人は自分の飼っている猫を溺愛しながら野良猫には毒餌を与えて殺す、またある人は野鳥が好きで餌付けやバードウォッチングが趣味・だけどカラスは大嫌いで養鶏場の鶏がどう扱われようと興味無し。

これら全て「自称」動物好きの姿です。そんな彼等を指して、ネット上ではよく「動物愛誤」などと書き記します。が、コイツらもリアル世界で「動物なんてペットも家畜も野生も大嫌い。みんな死ねばいい。」などと云える度胸は無いし、また本心では割と好きな動物(肉としてでは無いそれ)の一つや二つはあったりする。須く人間は動物を自身の嗜好で選別(差別)しているんですよね。

ただ何にせよ、どんな動物だろうが喜びや苦しみは感じる事が出来るであろうし、それを汲み取る能力が予め人間には備わってはいないが身に付ける事は出来る訳で、ついでに「どうして・何故」の知性も身に付ければ、野生動物を餌付けする事が自活能力を奪う事+野生動物の生活圏の保全が重要である事が判る筈。
皮肉にも、
〔動物愛護家≠文中の観光客≠アンチ動物愛護〕

~説明:動物愛護家は文中の観光客の行為が、悪気は無いにせよ動物を苦しめる振る舞いをしており、それはアンチ動物愛護の連中といみじくも同じ「命を自分の都合いいように弄ぶ」行為に他ならないと考え、またアンチも同様に動物愛護活動が活動家自身の自己満足に他ならないと考えている~

…という、対立関係にありそうで実は同じ穴の狢なんではと受け取れる構図だと思うのですが…。

| tunafishermann | 2012/09/02 06:11 | URL | ≫ EDIT

道民として

道民として。私の実家のすぐ側にもキタキツネが出ます。近所の山にも。山でキャンプをしていると、怖がらずに寄ってくるキツネは、とても多いです。そして残念ながら、そのキツネに残り物をあげたりする人間が多いのも事実です。これでお分かりのように、自然、そして野生の動物を殺しているのは人間だと強く感じます。あまり知られていませんが、キタキツネが殺処分されいるようです。その原因はきっと人間が食べ物をあげた結果、畑などを荒らすようになった結果なのでしょう。車事故も多いですよね。キツネに限らず野生動物を殺しているのは間違いなく人間でしょうね。田舎に帰ったら、市と話し合おうと思っています。これ以上、分からない人間が増えない為に…。

| ひらベラ | 2012/09/02 18:49 | URL |

Re: タイトルなし

> 株の勉強様

初めまして。
コメント有難うございます。

よろしくお願いします。

日本は動物に関する様々な問題を抱えています。

どうか、そちらの方にも目を向けて頂ければと思います。

| ぐーパパ | 2012/09/02 23:08 | URL |

Re: 道民として

> ひらベラさん

コメント有難うございます。
お返事が遅くなってすいません。

キタキツネって元々北海道に居た訳ではなかったんですね。

ねずにを捕食していたオオカミが人間によって全滅した後に、
人間の手によってロシア方面から北海道に持ち込まれたそうです。
ねずみ駆除の目的で。

そして今は、人間の接し方が間違えているばっかりに人間との距離が解らなくなったキツネたち。
そのキツネたちが駆除されているんですね。

全て人間の都合。
人間が原因。

全てを理解した上で野生動物を処分しようとする人はもうどうにもならないでしょうが、
知らないばっかりにその結果が野生動物の死と結びつく行為をする人を出来るだけ少なくする事は可能ですよね。

人間が頑張れば。

| ぐーパパ | 2012/09/16 23:42 | URL |

元々居る生き物です。

>キタキツネって元々北海道に居た訳ではなかったんですね。
>ねずにを捕食していたオオカミが人間によって全滅した後に、
人間の手によってロシア方面から北海道に持ち込まれたそうです。
ねずみ駆除の目的で。

ちょっと待った。
誰ですかね、そんな事言ってるのは。
キタキツネは元から北海道に居る動物ですよ。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AD%E3%82%BF%E3%82%AD%E3%83%84%E3%83%8D

>キタキツネ(北狐、Vulpes vulpes schrencki )は、北半球に広く分布するアカギツネの亜種。日本では北海道・樺太および周辺島嶼に生息する。
>名称「北狐」(きたきつね)は、1924年(大正13年)に岸田久吉[1]が樺太に生息する本種に対して命名したものだが、その後に北海道と千島列島南部に生息する本種も「北狐」と呼称されるようになった[2]。

単なる資料の読み間違いだと思いますが、そうでなければ、無知蒙昧もいいとこ、そんな知ったかぶりなとんでも流言には耳を傾ける価値なしです。

>アイヌ語ではチロンヌプ(cironnup)、スマリ(sumari)、キモッペ(kimotpe)、フレプ(hurep)などの名称がある[3]。

先住民族のアイヌの言葉にキタキツネを意味する言葉がある。
明治以降日本人が持ち込んだ生き物だったら、アイヌ語の単語がある筈ありません。

もっと勉強してください。

| ひぐま | 2012/09/17 01:09 | URL | ≫ EDIT

Re: 元々居る生き物です。

そうですか。
私も全てを知っていて書いている訳ではありません。

訂正してくれるのは結構ですが、

>無知蒙昧もいいとこ、そんな知ったかぶりなとんでも流言には耳を傾ける価値なしです。

こんな言い方するくらいなら、もうこのブログを見て貰わなくて結構です。

あなたでなくてもちゃんと訂正してくれる人が居るでしょう。

| ぐーパパ | 2012/09/17 01:39 | URL |

失礼。

>>無知蒙昧もいいとこ、そんな知ったかぶりなとんでも流言には耳を傾ける価値なしです。

書き方まずかったですね。
貴方の事を書いたのではなく、

>>キタキツネって元々北海道に居た訳ではなかったんですね。
>>ねずにを捕食していたオオカミが人間によって全滅した後に、
人間の手によってロシア方面から北海道に持ち込まれたそうです。
ねずみ駆除の目的で。

なんて言ってる人達がいて、そういう人達の話を真に受けて書いたのかと思ったものでして。
お詫びします。

ただ、動物愛護団体や活動家の発信する情報には、信憑性の乏しい物も多く、とんでもないガセ情報やデマを掴まされる危険もあるので、注意した方がいいです。

| ひぐま | 2012/09/18 00:41 | URL | ≫ EDIT

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