[報道] 140匹のワンちゃん引き取って…事件の痕回復 /大阪
ミニチュアダックスフントなどの成犬。あばら骨が浮き出るほどやせ細り、皮膚病にかかった犬もいた。約20匹が助からなかったが、残りは治療で回復し、ワクチン接種も受けた。
約70匹を府犬管理指導所(大阪市東成区)で預かり、残りは動物病院で保護している。府の担当者は「人におびえることもなく元気な犬ばかり。新しい飼い主と幸せに暮らしてほしい」と話す。問い合わせは同指導所(平日のみ。06・6981・1050)。
読売新聞 2013年2月21日
犬161匹を虐待した元ブリーダーに罰金
自宅で飼育していた犬161匹を虐待したとして、岸和田区検は25日、動物愛護法違反などの罪で大阪府和泉市の元ブリーダーの女性(43)を略式起訴。岸和田簡裁は同日、罰金の略式命令を出した。
起訴状によると、元ブリーダーは9~11月、自宅で飼っていた161匹を、犬の死骸が放置され、糞尿の処理を十分にしない不衛生な環境に閉じ込め、虐待したなどとしている。
産経ニュース 2012.12.26
犬161匹を虐待した43歳・女ブリーダー〝仰天供述〟
「すべて見分けが付いています。それぞれの家族構成も分かっているんです」。161匹の犬を飼い、不衛生な環境下に置いて餌を与えず虐待したとして、大阪府警に動物愛護法違反などの容疑で逮捕された大阪府和泉市の元ブリーダーの女(43)はこう供述しているという。「犬は家族だ」と飼い犬に異様なまでの愛情を示しながら、飼育していた一戸建ての自宅にはゴミが散乱し、犬の死骸も放置されるなど極めて劣悪な環境だった。鳴き声と悪臭に悩まされ続けてきた近隣住民は「やっと静かな暮らしを取り戻せる」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。
■防毒マスクで捜索
年も押し迫った11月21日、一戸建てが並ぶ静かな住宅街の一角に、動物輸送用トラック3台とともに、大阪府警の捜査員と大阪府の職員計約50人の「捜索隊」が突然現れた。近隣住民が見守る中、50人は「犬屋敷」と呼ばれる2階建ての民家に次々と入っていった。
4LDKの民家には女と母親の2人とともに何匹いるか分からない犬が暮らしていた。50人は悪臭を想定しマスクを着用していたが、家の中は想像をはるかに超える状態だった。
室内で放し飼いにされ走り回る犬は80匹以上。さらにあちこちに40個以上のイヌ用のカゴが置かれ、その中に60匹以上の犬が入れられていた。足の踏み場はなく、段ボール箱には一部ミイラ化した17匹の死骸もあった。
捜査員らは悪臭に絶えられず、すぐに防毒マスクに交換。思わぬ「侵入者」に向かってほえる犬たちを捕まえ、用意してきたかごに入れていった。
一方、府の職員は片付け作業に追われた。犬の糞(ふん)尿を処理するために使われた大量の古新聞、寝床として敷かれていたとみられる段ボールを搬出。こうしたゴミはなんと2トントラック5台分に上った。
結局、家から運び出された犬は161匹。148匹がミニチュアダックスフンドで、このほかにチワワ、ビーグル、フレンチブルドッグ、ゴールデンレトリバー、バーニーズマウンテンドッグ…。みんなあばら骨が浮き出るほどの栄養失調状態だった。
近所の40代の主婦は絶句した。「どんなに多くても30匹程度しかいないと思っていた。あの広さで160匹も飼っていたとは…」
女は府警の調べにこんな驚きの事実も供述した。「電気とガスは止められていたが、冬場は糞尿が発酵し、部屋がむーっとするので温かかった」。普段はリビングで就寝していたというが、室内にはかごが積み上げられており、捜査員は「足の踏み場はなく、どうやって寝ていたのか想像できない」と話す。
■鳴き声、悪臭に苦情相次ぐ
女は平成19年に動物販売業の届け出を行っており、当初は犬20匹程度を飼育、インターネットなどで販売していた。業績は順調で、週末になると、遠方のナンバーの車が訪れ、犬を引き取っていく姿もよくみられたという。
しかし、ミニチュアダックスフンドのブームに陰りが見え始めると業績が悪化。府によると、今回保護された犬の大半が繁殖ではなく仕入れた犬だったことから、犬が売れなくなったため飼育数だけが増えていったようだ。
犬の増加に伴い、鳴き声や悪臭をめぐるトラブルが多発、大阪府や和泉市などに近隣住民から苦情が殺到するように。府は平成20年6月以降に計57回、犬の飼育数を減らすよう口頭で女に指導したが、女は「犬はモノではなく家族。絶対に譲渡しない」などと主張し、聞く耳を持たなかったという。
次第に女は府職員の立ち入りを拒むようになり、府は今年11月、府動物の愛護および管理に関する条例違反容疑で大阪府警に告発した。
近くの主婦は「1匹が鳴き始めると、他の犬もつられて鳴き始める。昼夜を問わず鳴き、夏に窓を開けていると電話の呼び鈴も聞こえなくなるほどの騒音だった」とあきれる。
住民男性は「あの家の窓が一旦開くと、糞や尿の悪臭が風に乗って一気に広がった。本当に迷惑だった」と話し、女が逮捕されたことについては「これで静かな暮らしが戻るだろう」とほっとした様子だった。
■犬への深い愛情も
「161匹は全部見分けが付くし、それぞれの家族構成も分かる」
逮捕された女は、府警の調べにこう供述し、飼育していた犬への深い愛情を示していた。また、「餌を与えなかったことはない」と虐待については否認しているという。
犬を引き取られた後、逮捕されるまでの間に自宅近くを歩いていた女の姿を見たという女性は「いつもより元気がないというか、どこか寂しそうな感じがした。犬がいなくなり、落ち込んでいたのではないか」と話す。
一方、こうした女の言動に疑問を呈する声もある。
動物の虐待防止活動に取り組む公益社団法人日本動物福祉協会(東京都)の山口千津子・獣医師調査員は「本当に愛しいと思うのであれば、食事や衛生環境など、動物のニーズを満たした上で好きだというべきだ。それができないのは虐待と変わらない」と指摘。行政指導に関わった府の職員は「愛情があるといえども、飼い方が劣悪なのは事実。本当に犬の気持ちを思うのであれば、積極的に同業者に譲っていくなど、飼育数を減らしていく努力ができたのではないか」と憤る。
■「次こそは幸せに」、第三者に譲渡の可能性
女の家から引き取られた犬は現在、府犬管理指導所(大阪市)など3カ所で保護されている。約10匹が死に、残った約150匹も依然、健康状態は改善されていないという。このうち、衰弱が激しい約10匹は動物病院に入院した。
「どうやったらイヌを譲ってもらえるのか」「処分されるような可能性はあるのか」
女の逮捕が新聞やテレビで報道された後、府動物愛護畜産課や和泉市にはこのような内容の電話が約20件相次いでいるという。
府は、犬の処分は考えておらず、健康状態を回復させた上で第三者への譲渡を検討している。しかし譲渡には、女が犬の所有権を放棄することが前提。府警によると、女は20日、所有権の放棄に同意したといい、犬は引き取りを希望する人に譲渡される可能性は高まっている。
「次こそは大切に育ててもらえる人に巡り合ってほしいね」。府の職員は願いを込めた。
産経ニュース 2012年12月24日
虐待された犬、一般家庭に 元ブリーダーが所有権放棄
約160匹の犬を虐待したとして、大阪府警に動物愛護法違反などの疑いで逮捕された元ブリーダーの石井典子容疑者(43)が、大半の犬の所有権を放棄する意向を示したことが21日、大阪府や捜査関係者への取材で分かった。
今後は一般家庭へ譲渡される予定で、大阪府の担当者は「愛情を持つ家庭で育てられ、1匹でも多くの犬が幸せになってほしい」と話している。
府や捜査関係者によると、保護されたミニチュアダックスフントなど約160匹は栄養状態が悪く、約150匹に減った。石井容疑者はうち4匹をペットとして残し、残りの所有権を放棄する意向を示した。
福井新聞 2012年12月21日
犬屋敷」から17匹の死骸…飼育放棄で餓死か
大阪府和泉市でミニチュアダックスフントなど約160匹の犬を無登録で飼っていた元ブリーダーの女が府警に逮捕された事件で、女の自宅から17匹の死骸が見つかっていたことが、わかった。
保護された犬もやせ細って衰弱しており、府警は女が飼育を放棄して餓死させた可能性が高いとみている。
発表によると、狂犬病予防法違反(無登録)、動物愛護法違反(虐待)の両容疑などで逮捕されたのは、無職石井典子容疑者(43)。
石井容疑者は母親と2人暮らし。2階建ての自宅は、雨戸が閉め切られて悪臭が漂い、トラック5台分のゴミが散乱。犬はおりの中に入れられたり、室内で走り回ったりしていたという。
死骸は11月21日、府警が石井容疑者宅を捜索した際、複数の段ボール箱の中から一部ミイラ化した状態で見つかった。生きていた161匹は府犬管理指導所(大阪市東成区)などで保護されたが、直後に9匹が死んだ。府警は、胃内部の状態から1~3週間、餌を与えられていなかったとみている。
調べに対し、石井容疑者は「餌は与えていた」と供述しているという。
読売新聞 2012年12月5日
犬虐待の元ブリーダーを逮捕
大阪・和泉市の犬の元ブリーダーの女が、飼っていたおよそ160匹の犬に餌を与えないなどの虐待をしたとして、動物愛護法違反などの疑いで警察に逮捕されました。
調べに対し「餌は与えていた」などと供述しているということです。
逮捕されたのは、大阪・和泉市の犬の元ブリーダー、石井典子容疑者(43)です。
警察の調べによりますと、石井容疑者は、自宅で飼っていたおよそ160匹の犬に餌や水を与えないなどの虐待をしたとして、動物愛護法違反などの疑いが持たれています。
調べに対し石井容疑者は、「餌は与えていた」などと供述しているということです。
飼われていたおよそ160匹の犬は大阪府に保護されましたが、このうちの半数は栄養失調の状態だったほか、容疑者の自宅で17匹の犬が痩せ細った状態で死んでいるのが見つかったということです。
石井容疑者は、5年前からインターネットで犬の販売を始め、ことし3月に廃業しましたが、大阪府から犬の飼育方法について57回にわたって指導や警告などを受けていたということで、警察が動機やいきさつを調べています。
犬を保護した大阪府健康医療部の武田雅人主査は、保護した時の犬の様子について、「160匹のおよそ半数が栄養失調で、通常とは違う環境で飼育されていたことは一見して分かる状態でした」と話していました。
そのうえで、「犬も人間と同じように尊い命を持っているので、責任のある飼育をしてもらいたい」と話していました。
NHK NEWS 2012年12月5日
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| 報道 | 05:05 | comments:13 | trackbacks:0 | TOP↑
酷過ぎますね。
現状をたくさんの人に知ってもらいたいので貴ブログ紹介させていただきました。
ブリーダーの崩壊は毎回犠牲になる数が多いので本当に腹が立ちます。ブリーダーの在り方をもっともっと改善できるようにして欲しいです。(本根は里親募集が無くなる日まで禁止にして欲しいくらいです)
| しょこママ | 2012/12/08 10:39 | URL | ≫ EDIT