[転載] 希望の牧場 最後のレスキュー
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以下、転載です。
事務局の針谷さんから
大熊町で18日に牛のレスキューをします と
ご連絡を頂き
是非に参加させていただきたいということで行ってまいりました
希望の牧場では やまゆりファームとあわせて
もうすでに400頭近い牛を抱えています
もともと今の牧場の広さでは150頭の飼育がせいぜいらしく
かなり無理している状態なのですが
希望 やまゆり どちらの団体も1頭でも多く生かしてやりたい
その気持ちで頑張っておられるのです
しかし今回 さらに無理して15頭の牛を引き受けることになりました
引き受けるのは大熊町で畜産業を営んでおられた鵜沼さん所有の牛たち
鵜沼さんの牛はすべて野に放たれ(脱走したようです)
牛たちは散り散りバラバラになってしまいました
昨年 その中の親子が国道6号線で交通事故に遭い 母牛は死にましたが
まだ息のあった子牛を希望の牧場で引き取った経緯があります
福ちゃんと名づけられた子牛も 手は尽くしましたがその後ほどなくして死にました
なんとかして助けてやりたかった福ちゃん しかしかなわなかった
そういう経緯があったことも
今回のレスキューを決断された気持ちに影響したのだと思っています
午前11時
吉沢さんは「最後のレスキュー」になると仰っていました
出発前の やまゆりファームさん記念写真
左から和田さん 永澤さん 岡田代表 宍戸監督
検問を通過し 第一原発 敷地横の現場に向かいます
合計6台で車列を組み走ります
え
ここは第一原発正門じゃないですか
先頭である前のトラックは吉沢さんが運転しています
わざわざ正門まで行き 直前でUターン
1台の車が止められ事情を聞かれるはめに(笑)
第一現場A柵到着
福島県の家畜保健所のスタッフも到着しておられます
みんな牛を生かしてやりたい気持ちは同じ
私は牛の移動をはじめて見ました
なるほど こうして積み込むのか
すんなり乗ってくれる牛
少し手がかかる牛
かなり手がかかる牛
めっちゃ手がかかる牛
草食動物の牛だからとナメてはいけないのです
大人になったばかりで少し小さいけれど
力の有り余るヤンチャ牛がいるのです
彼らはそれでなくても放れ牛で自力で生きていた子たち
本気を出せば人間の力など
力など・・・
ん?
近いな
ぎゃー
見守る とーるくん
見守っている場合ではないですよ!
身軽なわたくしは後方へ一回転して難を逃れることが出来ました
動けるデブを目指していますからね
連れて行ってやるからな 大人しくしているんだぞ
牛が増えて大変になるのは分かっている
でも意味無く死なせるわけにはいかない
牛飼いの意地です
第一陣が希望の牧場に運ばれます
トラックが帰ってくるまでに2頭のオス牛を去勢手術しておくのです
鵜沼さんの牛だと分かるように赤い耳標を用意
麻酔をかけ
これより去勢手術
とーるくんが一番大変なんですよ
彼は牛にのっかているだけではなく尻尾を掴んでいます
尻尾を牛の股に挟むように持っていなければいけないのです
手術中ずっとです
牛が暴れると手が挟まって痛いらしく何度も悲鳴を上げていました
手術は・・・カットです
同じオスですので見るに耐えられません
グッバイマイラヴ (意味不明)
去勢した牛を積み込み
A柵から約10分離れたB柵にやってまいりました
ここには3頭の牛が囲われていて
2頭のメスと 1頭の大型オス牛がいました
オス牛はすでに麻酔銃で麻酔針が打ち込まれています
除角が始まりました
これも私は初めての体験
角は爪みたいなものかと思っていたら
ちゃんと神経も血管もあったのです
吉沢さんは時々暴れる牛をしのぎながら
手際良くのこぎりで切っていきます
切った直後です
血が噴水のように飛んでいます
この血を止めるために
真っ赤に焼いた焼きごてを押し付け止血するのです
ひいい
焼きごてがすんだら消毒して終了
一見可哀想ですが
牧場に迎えるために去勢と除角はかかせません
去勢はもちろんこれ以上牛を増やさないこともありますが
性格を穏やかにする効果もあり 除角もまた同じ効果が望めるのです
それでなくても日々問題が起きる牧場に
体重500kgの乱暴者のオス牛を迎えるわけにはいかないのです
「犬と猫と人間と2」の宍戸監督が鵜沼さんにインタビューをしています
DVD用に追加取材をしておられるのです
去勢除角が終わり
最後の1頭になったこの子の積み込みですが
麻酔が覚め暴れます
このままでは危険だし大人しくトラックにも乗ってくれるわけがありません
隙を突いて鎮静剤を打ち込みます
牛を扱うということは本当に気を使い大変な作業です
見守る とーるくん
大活躍でしたね
あとは全員でトラックまで引っ張ります
とにかく500kgですから休みながらですね
最後はクレーンで
時刻は5時を過ぎています
暗くなるまであと少し
乱暴な乗せ方に見えますが ゆっくり時間をかけている暇がありません
ここは警戒区域内なのです
畜主の鵜沼さんは最後の牛の積み込みを見届け
一度だけ振り返りこの場所を去っていかれました
何とかしたくても どうすることもできなかった
ただただ殺処分だけは受け入れられないと断り続けてきた鵜沼さん
これでやっと牛たちが生きられる道筋をつけてやることができた
それは同時に牛たちがもう自分の手から離れてしまうこと
安堵と寂しさの入り混じった気持ちで
この場所を去って行かれたに違いありません
暗くなり始めた頃
やっと最後の牛たちが希望の牧場に到着しました
作業が終わるのを待ってくれていたかのように
浪江町に雨が降り出します
希望の牧場が 本当の希望の牧場になるには
まだまだ先の話ですし 本当に希望になるのかは誰にも分かりません
すべてがギリギリのところで活動を続けておられるのです
私は自分の出来ることで「希望の牧場」「やまゆりファーム」への
サポートを続けたいと思います
人間のために生まれ死んで行く牛たちのために
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吉沢さんはこれが「最後のレスキュー」になると強調しておられました
もう福島で いや日本で放れ牛を助ける人は誰もいません
ということは
まだまだ残る 放れ牛たちの未来は無いということになります
遡ること18日の早朝
レスキュー前に訪れた富岡町で見かけた5頭の牛たち
この子たちの運命は決まったのです・・・
転載、ここまでです。
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ご縁
やまゆりファームさんはご縁がありFBで繋がっています。そして犬と猫と人間と の映画もまた繋がっています。
今年、映画に合わせてチャリティショーを開催する予定ですが、田舎に帰ってしまう為、参加出来るかは今は分かりません。
多くの牛達が元気に走り回れるように、できる限りの事はしたいですね。この問題に終わりがくるのか…疑問です。
| ひらベラ | 2013/05/02 04:46 | URL |