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街に忍び寄るイノシシの影 対策にあの手この手 /滋賀

asahi.com 2010年9月12日

 イノシシが市街地に下りてきた。8月末、大津市の三井寺にある国宝・光浄院客殿の障子戸を壊したのも、足跡などからイノシシの仕業と見られる。実は「獣害対策の先駆地」と言われる県は、山のふもとに牛などを放牧するなど、集落全体でイノシシ対策に取り組んできた。これまでの知恵をどう生かすか。関係者は街に近づくイノシシに頭を悩ませる。

 県によると、約15年前からイノシシによる農作物の被害対策が要望されるようになった。2009年度の野生動物の農作物被害は約3億2200万円。そのうち45%がイノシシの被害だ。主に収穫前の水田に入って踏み荒らし、稲穂も食べてしまうという。

 県立大環境科学部講師の野間直彦さんは「滋賀は獣害対策の先駆地」と話す。獣害対策には、作物を守る▽捕獲する▽環境を変える、などがあり、県は「環境を変える」対策を進める。

 その一つが、山林と人里の間で牛などを飼う「放牧ゾーニング」。牛が雑草を食べるため見通しがよくなり、臆病なイノシシの隠れる場所がなくなり、さらに牛に警戒して近づかなくなる効果を狙った。長浜市木之本町小山地区は2001年から黒毛和牛2頭を放牧。県農業技術振興センター(近江八幡市)がイノシシに発信器をつけて調査した結果、田んぼに近づくことが減ったという。

 取り組みは近江八幡市や日野町などに広がり、東近江市杠葉尾(ゆずりお)町では06年、耕作放棄地に牧場を作り、牛を管理する委員会を設けた。前会長の鶴田登さん(75)は「牛はどんどん雑草を食べ被害が減った」と喜ぶ。

 田畑の周りに板などを立て、イノシシから農作物を見えにくくする対策もある。長浜市西浅井町岩熊(やのくま)地区では、イノシシが嫌うシソをさく代わりに育て、効果を上げている。

 農地対策が進む一方、イノシシの数は増えているとみられる。県自然環境保全課によると、08年度の捕獲数は2203頭。1年で4~5頭の子どもを産むため捕獲では追いつかない。

 神戸市では、イノシシが住宅街に出没し、生ごみを荒らされたり、襲われてけがをしたりし、02年には餌付けを禁止する全国初の「イノシシ条例」を施行した。

 「人里はイノシシにとってリゾート地。人間に注意しさえすればえさを得られ、滋賀も放っておけば神戸のようになる」と同センターの山中成元さんは心配する。野間さんは「獣害に特効薬はない。市街地に住む人も農家や自然の現状を理解して、対策を考える必要がある」と話す。
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