[報道] 狂犬病集団予防接種へ 磐田のワールドワイドペット

中日新聞　2011年05月07日

　動物用医薬品を扱うワールドワイドペットコミュニティーケーションズ（磐田市）は、東海地方を皮切りに関東、関西において、ペットの犬への狂犬病などの集団予防注射の普及に努めている。インターネット上で価格を表示し、診断を受けやすくしたのが特徴。人間への危害が懸念される狂犬病予防に今後も積極的に取り組む。

　同社は、静岡県をはじめ愛知、岐阜県などで本間獣医科医院を経営しているジーアンドエイチ（同）のグループ会社。７０人の獣医師を抱えて４１の動物病院を運営し、大量仕入れによって、ワクチンを安価に仕入れることができる。

　集団注射では獣医師２０人による専門のチームを結成。狂犬病や各種混合ワクチンのほか、フィラリア症予防やノミ・ダニ予防などにも対応する。４月から開始して、５月中までに栃木から兵庫県などで、ホームセンターの駐車場など１７０カ所で予防接種などを実施する。

　狂犬病は、日本では感染例は最近ないものの、世界では５万人以上が死亡する恐ろしい感染病。年１回ワクチンを犬に接種する必要があるが、料金などが高いことがネックになっているという（同社）。昨年は、試験的に５０カ所で集団注射を実施。飼い主などからの要望が強かったため、拡大することになった。

　獣医師の医療法など法規制によって、獣医師の診療は価格表示が禁止されており、診療や予防注射の価格を表示することができない。同社は監督官庁の農水省や厚労省に確認をしながら、インターネット上でワクチン接種の値段を公開できる適法なシステムをつくった。

　田辺理彦執行役員は「狂犬病は人も家畜も共通の伝染病。ペットの伝染病予防は当然のことだが、人間の生活をより安全にしたい」と話している。

　会場など詳細は、インターネット上で「楽天　本間アニマルメディカルサプライ」で検索。ネット上で申し込めば、同社グループの病院でも予防接種はできる。

　問い合わせは、平日午前１０時～午後５時に、フリーダイヤル＝０１２０（７０）１１１９＝へ。

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