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[しっぽの気持ち] 真に動物を守る法律を=渡辺眞子

毎日JP 2012年1月31日

http://mainichi.jp/life/housing/news/20120131ddm013070034000c.html

 私が初めて動物にまつわる問題に直面し、取材を始めたのは99年夏のこと。以来、各地でさまざまな現場を歩き、たくさんの方たちにお目にかかって話をうかがった。その間、多様な意見を耳にしてきた中で多かったのは「動物たちを守る法律がほしい」。そして一番多く受けた質問は「自分にできることは何ですか?」というものだ。

 それまでザル法と揶揄(やゆ)されていた「動物の愛護及び管理に関する法律(動愛法)」は、99年に初めて改正された際に「動物は命あるもの」と明記され、罰則規定が設けられた。5年ごとに見直すことができるとの付則があり、その都度、より良い法律にするための議論が重ねられてきたものの、実行力あるものとして機能していないのが現状だ。

 今回の動愛法改正に向けて開かれた検討会議は、一昨年の夏から昨年末まで続いた。環境省は25回に及んだ会議の内容を取りまとめ、2回のパブリックコメントにかけて広く国民の意見を募集。その集計結果も踏まえたうえで作成した報告書は環境省のサイトで閲覧可能になっており、このあと法改正は議員立法で行われる。3度の改正を経て、真に動物を守る法律になるかどうかは政治判断に委ねられることとなった。

 動物たちにまつわる諸問題に携わる民間団体や個人のボランティアたちは、日々の活動に明け暮れている。その継続に伴う犠牲は決して少なくないというのに、ひとつでも多くの命を救いたいとの必死の思いが彼らを突き動かしている。行政職員にしても同様で、精神的にも肉体的にもきつい環境と限られた予算の中で、たゆまぬ努力を重ねている。この人たちの汗と涙は乾く暇がない。

 「不幸な動物を守りたい、そのためにできることは何だろう?」

 そう自らに問いかけながら、できることを模索しながら、暗いニュースや一向に改善しない状況にもひるまずに、一歩ずつの歩みを止めなかった人々の献身と苦悩の歴史を、この動愛法改正に関わる関係議員の皆さんにはぜひとも心に留め置いてほしい。
数ある諸問題の改善につながる正しい判断をしていただけることを切に願う。(作家)



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